こんにちは! 青山設備工業です。
弊社では、滋賀県東近江市を拠点に、プラント工事などを承っております。
プラントで使用される配管の接続には溶接が用いられます。
一口に溶接といっても、その種類はさまざま。
その中でも代表例として挙げられやすいのは、アーク溶接です。
配管溶接工として活躍したいとお考えなら、まずはアーク溶接について知る必要があります。
そこで今回は、アーク溶接の種類・特徴などを徹底解説しようと思います!
アーク溶接についてわかりやすく解説!
まずは溶接のメカニズムを知ろう!
異なる金属同士を溶かし、冷えて固まってしまう前にくっつけることで、結晶レベルで一体化させることを溶接といいます。
物質には融点という、固体から液体へ、または液体から固体への変化が訪れる温度のラインがございます。
水の場合、0℃が融点となります。
0℃を下回ったら氷(固体)に、0℃を上回ったら水(液体)にといった具合です。
同じように金属にも融点がございますが、融点は1,000℃を優に上回るものがほとんどであるため、私たちが目にする金属は基本的に固体の状態です。
液体へと変化させるには、強力な熱を加えて融点を上回る状態にしなければなりません。
アーク溶接は放電現象を利用した溶接!
数ある溶接の中でも瞬間的な加熱を得意とする溶接が、放電現象を利用した溶接「アーク溶接」です。
「アーク放電」と呼ばれる放電現象が発生すると、強い熱と光が発生します。
鋼板の表面を一気に20,000℃にも及ぶ高温状態にできるほどの強力な熱源となれるのが特徴です。
アーク溶接にも種類があり、詳細は後述いたしますが、大きく消耗電極式溶接と非消耗電極式溶接の2種類に分けられます。
それぞれ活躍する場面が異なりますので、どれも脇役といった立ち位置のものはございません。
アーク溶接がどのような形で活躍しているのか、直接その目で確かめてみませんか?
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アーク溶接に資格は必要?溶接の種類はどのくらい?
アーク溶接は全部で9種類!
消耗電極式溶接と非消耗電極式溶接の両方の種類を合わせると、9種類のアーク溶接がございます。
電極が溶けることにより部材を一体化させるアーク溶接を消耗電極式溶接といい、タングステン電極で溶化材と呼ばれる専用の溶接棒を溶かすことにより部材を一体化させるアーク溶接を非消耗電極式溶接といいます。
ここから、消耗電極式溶接に含まれるアーク溶接と、非消耗電極式溶接に含まれるアーク溶接をそれぞれ解説していきます!
消耗電極式溶接(7種類)
被覆アーク溶接
特殊な被覆材が塗布された溶接棒を電極として用いるアーク溶接です。
この被覆材はシールドガスとしての役割を担っており、溶接時に一緒に加熱されて分解されることによってシールドガスと同じガスが発生します。
シールドガスとは、不活性ガスや炭酸ガスのことです。
加熱されて液体となった金属が空気中の酸素や窒素と反応して溶接不良を起こすおそれがあるため、アーク溶接を行う際には溶接箇所にシールドガスを噴射して周辺の空気に反応しないようにする必要があります。
ただ、別途溶接箇所にシールドガス噴射する場合、作業場所によっては風によってシールドガスが吹き飛ばされてしまい、うまく溶接箇所に噴射することができません。
被覆アーク溶接は溶接箇所でシールドガスを発生させる仕組みですので、横風に弱いという欠点を克服できたアーク溶接なのです。
セルフシールドアーク溶接
シールドガスの元となる素材を含んだワイヤーを用いるアーク溶接です。
こちらも被覆アーク溶接と同様にシールドガスを別途噴射する必要がないアーク溶接です。
特殊なワイヤーを使用するため作業にかかるコストはかかりやすいものの、横風への弱さがカバーされております。
サブマージアーク溶接
シールドガスの元となる被覆材を溶接箇所に散布しつつ、そこにワイヤーが自動的に供給されるアーク溶接です。
機械による自動化がなされた溶接を自動溶接といいますが、サブマージ溶接は自動溶接の中でも最もポピュラーな溶接方法です。
溶接の方向が限られるという弱点があるものの、溶接箇所の品質の高さや作業スピードに優れており、また風の影響も受けません。
炭酸ガスアーク溶接
溶接箇所に噴射するシールドガスとして炭酸ガスを主に用いるアーク溶接です。
炭酸ガスは他のガスト比べ安価ですので、作業にかかるコストの低さが特徴です。
比較的低温の加熱に適しており、薄い鋼板の溶接でよく用いられます。
炭酸ガスは二酸化炭素のことで、作業中は化学反応により一酸化炭素となってしまうため、作業を行える環境は限られます。
MIG(ミグ)溶接
アルゴンやヘリウムといった不活性ガスをシールドガスとして噴射する自動溶接・半自動溶接のことです。
作業スピードが早く、施工箇所の品質に優れています。
また、アルミニウムやステンレスといった非鉄金属の溶接にも用いることが可能という強みがあります。
アルゴンやヘリウムは海外では安価で手に入るため、海外においてポピュラーな溶接です。
MAG(マグ)溶接
不活性ガスと炭酸ガスの混合ガスをシールドガスとして噴射する自動溶接・半自動溶接のことです。
日本では前述の不活性ガスより炭酸ガスの方が安価で手に入るため、溶接箇所の品質が問われない場合はMAG溶接が行われます。
スタッド溶接
スタッドと呼ばれるボルト・ナットを母材に押し当てた状態で電流を流しながら引き離すことでアーク放電を発生させるアーク溶接です。
スタッドの大きさや電流の流し方などによってアーク方式・ショートサイクル方式・コンデンサ方式に分けられます。
共通する特徴として、作業スピードに優れているということ、作業者の技量によって品質が左右されにくいことがございます。
非消耗電極式溶接(2種類)
プラズマアーク溶接
プラズマアークを熱源とするアーク溶接です。
イオン化させた不活性ガスによって電極から発生したプラズマアークを母材へ繋げます。
作業スピードに優れているうえ、火花が周辺に飛び散りにくいという特徴があります。
反面、作業の難易度が高く、高品質な溶接を行うには高い技術力が求められます。
TIG(ティグ)溶接
タングステン電極を用い、不活性ガスをシールドガスとして噴射するアーク溶接です。
直流・交流を切り替えることであらゆる金属の溶接に対応でき、さらに複雑な形状の溶接も行えます。
ただ、作業スピードが遅いため、素早い溶接が求められる場合には基本的に他の溶接の採用が検討されます。
業務として溶接を行うには資格が必要!
アーク溶接を業務として行うには、必ず「アーク溶接作業者」という国家資格を取得しなければなりません。
前述のようにアーク溶接は放電現象を利用したものであることから、感電・火災・爆発などのおそれがあります。
また、溶接時に強い光が発せられるため、目が一時的に見えなくなるなど健康被害が発生することも起こりえます。
こうした危険性を鑑み、正しい知識を身につけたうえでアーク溶接が行われるようにするため、有資格者でなければ業務においてアーク溶接を行えないようになっているのです。
アーク溶接等の業務に係る特別教育
アーク溶接作業者を取得するには、「アーク溶接等の業務に係る特別教育」を受講する必要があります。
「アーク溶接等に関する知識(学科)」・「アーク溶接装置に関する基礎知識(学科)」・「アーク溶接等の作業の方法に関する知識(学科)」・「関係法令(学科)」・「アーク溶接装置の取扱い及びアーク溶接等の作業の方法(実技)」を計21時間以上受講することで修了となります。
修了試験が科されることはありませんので、取得のハードルはかなり低いといえます。
アーク溶接作業者は運転免許証のように定期的な更新が必要ない資格ですので、一度取得できれば一生涯有効となります。
溶接はプラント工事に限らずさまざまな業界で必要となる作業ですので、溶接を生業とするつもりはなくても取得する価値は大いにあるといっても過言ではないでしょう。
実際にアーク溶接が用いられる現場に携わりながら、アーク溶接を学んでみませんか?
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溶接の技術は一生ものの財産!
アーク溶接の技術を身につけるなら、実践が一番!
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みなさまのご応募を心よりお待ちしております。
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