こんにちは! 青山設備工業です。
弊社では、滋賀県東近江市を拠点に、プラント工事などを承っております。
みなさまは、半自動溶接という溶接をご存じですか?
一体何がどう自動なのか見当もつかないという方もいらっしゃるかもしれません。
数ある溶接の一部である半自動溶接にも、知れば知るほど奥深い世界があります。
今回は、半自動溶接の種類や特徴などについて解説しようと思います!
半自動溶接って?アーク溶接との違いは?
半分だけ自動だから半自動!
半自動溶接とは、ワイヤー(溶接棒)の供給が自動化されており、作業者はトーチの操作にだけ集中できる溶接の種類の総称です。
溶接のメカニズムは、はんだ付けを思い出していただくとわかりやすいでしょう。
はんだ付けは、加熱して溶かしたはんだを接着剤代わりにして異なる部材同士をくっつけることです。
加熱して溶融させるはんだを専用のワイヤーに、加熱する機械をより強力なものにしたものが、溶接にあたります。
自動化がされていない溶接の構え方の基本は、片手にワイヤーを、もう片手にトーチを構えるといった、はんだ付けとあまり変わらないスタイルです。
半自動溶接の場合、ワイヤーを添える作業を自動化して、作業者はトーチのみ操作をするといったスタイルとなります。
ちなみに、トーチの操作も自動化した全自動溶接という種類もございます。
半自動溶接はアーク溶接のひとつ!
半自動溶接とアーク溶接との間には、特に違いはありません。
より正確に表現するならば、アーク溶接の中でも半自動化がなされているものが半自動溶接にあたります。
半自動溶接も加熱方法は放電現象による強い光と熱を利用したものです。
そのため、半自動溶接はアーク溶接のひとつと整理するとわかりやすいかもしれません。
半自動溶接の種類はガスで判別!
詳細は後述いたしますが、半自動溶接もいくつかの種類に分かれており、それぞれシールドガスの構成成分が異なります。
シールドガスとは、溶接時に溶接箇所が空気に触れないようにするため、溶接箇所をめがけて噴射するガスのことです。
加熱されてドロドロになった金属は空気中の酸素や窒素と化学反応を起こしやすくなります。
化学反応を起こすと、溶接箇所が劣化しやすくなる酸化・窒化が発生します。
溶接箇所の品質を維持する上でシールドガスは重要な役割を担っているのです。
業務を通じて半自動溶接のことを学んでみませんか?
現在弊社では、新規施工スタッフの募集を行っております!
求人の詳細は、以下のリンクよりご確認ください。
>>青山設備工業採用情報
半自動溶接には何種類ある?
半自動溶接は大きく3種類に分けられる
MIG(ミグ)溶接
アルゴンないしヘリウムで構成されるシールドガスを用いる半自動溶接です。
アルゴン・ヘリウムによるガスは、不活性ガスと呼ばれることもあります。
不活性ガスを用いると放電が分散して熱エネルギーが減衰しやすくなることから、溶け込みは良くありません。
しかし、他の溶接と比べヒューム(気体のように非常に細かい粒子となった金属で、吸引すると危険)やスパッタ(溶接時に飛び散って周囲に付着する金属屑)が発生しにくく、美しい仕上がりを作れるという強みがあります。
実は欧米においてポピュラーな溶接でもあります。
その理由は、不活性ガスの主成分であるアルゴンが欧米では安く手に入るためです。
日本では高額で販売されているため、欧米ほど積極的に採用されず、代わりに後述する二酸化炭素を利用した半自動溶接がよく採用されます。
CO2溶接
主成分が二酸化炭素などのシールドガスを用いる半自動溶接です。
このシールドガスは、炭酸ガスと呼ばれます。
半自動溶接といえばCO2溶接をすぐに連想されるほど、日本ではポピュラーな溶接方法のひとつです。
不活性ガスの弱点である熱エネルギーの減衰が起こりにくく、熱エネルギーが一点に集中しやすいため、強力な熱量による強度の高い接合が必要な際に最適です。
ただ、スパッタが発生しやすいため、見栄えの良い仕上がりが必要な時には適しません。
また、溶接時に炭酸ガスが化学反応によって一酸化炭素となってしまうため、作業時は必ず換気を行う必要があります。
MAG(マグ)溶接
不活性ガス8割、炭酸ガス2割で構成される混合ガスをシールドガスとして用いる半自動溶接です。
MIG溶接ほど熱エネルギーの減衰が起こりにくく、またCO2溶接ほどスパッタが発生しにくいという、2つの溶接の欠点を補いつついいとこどりを狙った溶接です。
ただし、混合ガスの成分の都合上、非鉄金属類の溶接ではシールドガスとの化学反応による劣化が起こりやすいため、溶接を行える母材は限られます。
シールドガスを用いない半自動溶接?
上記3種類のいずれにも属さない特殊な半自動溶接として、シールドガスを用いない半自動溶接がございます。
シールドガスを用いずに半自動溶接を行う機械は、ノンガス溶接機と呼ばれています。
正確には、シールドガスの役割を果たす特殊な薬剤を塗布した専用のワイヤーが自動供給される溶接です。
シールドガスを噴射する溶接は共通して横風に弱いというデメリットを抱えているのですが、ノンガス溶接機による溶接はその弱点を克服しております。
ガスを噴射するために必要なガスボンベも不要ですので、取り回しの良さは非常に優れております。
もちろんメリットばかりでもありません。
専用のワイヤーは比較的高価であるため作業コストは高く、またシールドガスを噴射する半自動溶接と比べ仕上がりの美しさが劣るというデメリットがあります。
屋外のように横風の影響を受けやすい場所で溶接を行う場合にノンガス溶接機による溶接が採用されます。
半自動溶接の奥深さに驚いた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
私たちと一緒に、その奥深い世界に飛び込んでみませんか?
現在弊社では、新規施工スタッフを募集中!
>>青山設備工業採用情報
技能レベルが重要!半自動溶接の専門資格とは?
日本溶接協会の「半自動溶接技能者」
半自動溶接の専門資格として、日本溶接協会が認定する「半自動溶接技能者」という資格がございます。
半自動溶接に直結する資格としてはトップクラスの知名度を誇る資格のひとつです。
受検には一定以上の実務経験が求められますが、取得できれば半自動溶接の技能レベルの客観的な評価を得られるため、取得する価値は大いにあります。
溶接を通じてキャリアアップを目指すならば、積極的にチャレンジしてみましょう。
溶接にかかわる資格取得をお考えなら、資格取得支援制度が整った弊社の求人をご検討ください!
現在弊社では、新規施工スタッフを募集しております!
>>青山設備工業採用情報
半自動溶接機使用時のメリットとは?
各種半自動溶接に共通するメリット2選!
作業が楽
半自動溶接の特徴に関する説明の際に少し触れましたが、作業者はトーチの操作にだけ集中すればいい点は半自動溶接ならではのメリットのひとつです。
ワイヤーが自動供給されない通常の溶接の場合、右手と左手で別々の動作を行う必要があります。
複雑な動作が求められるため、スムーズに溶接を行えるようになるまでにはそれなりの練習期間を要します。
一方半自動溶接の場合、基本的な動作を覚えることができれば、通常の溶接ほど長い下積み期間を要することはありません。
溶接スピードが速い
半自動溶接は種類ごとに適した金属が異なるのですが、相性の良い組み合わせかつ最適な電流・電圧に調整できれば、非常に速いスピードでの溶接が行えます。
正しい電流・電圧の調整には豊富な知識や経験が必要なのですが、性能の良い溶接機だと自動的に電流・電圧を調整してくれるものもあり、溶接作業のハードルを大きく引き下げてくれます。
実際に大量生産が求められる現場では、溶接スピードに優れている強みによってよく採用されています。
半自動溶接をはじめ各種溶接を、実務を通じて学んでみませんか?
現在弊社では、新規施工スタッフを求人中!
詳細は以下のページよりご確認ください。
>>青山設備工業採用情報
溶接のプロを目指そう!
半自動溶接はワイヤーが自動供給される作業性の高い溶接であることが分かりましたね。
半自動溶接など各種溶接は、プラント工事において欠かせないもののひとつです。
私たちと一緒に、プラント工事を通じて溶接を学んでみませんか?
現在弊社では、新規施工スタッフを大募集中!
採用にあたり、年齢や経験の有無は一切不問です。
社内には20代から50代までの先輩たちが在籍し、アットホームな雰囲気のなか仲良く過ごしています。
ともに溶接のプロを目指しましょう!
みなさまのご応募を心よりお待ちしております。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました!
青山設備工業
〒527-0108
滋賀県東近江市小八木町711-1
携帯:090-5643-5870 TEL/FAX:0749-45-2399
【営業電話お断り】